
村上 直樹(なおき)です。
とある日のこと
電話が鳴る。取ってみたら営業電話だった。いつもだったら不快極まりないので、丁重にお断りするのだが、なぜかこの電話の主には不快さを感じず、約束のアポまで取ってしまった。
営業という行為の不思議さ、奥深さを感じ、探求したいと思った。
「売れた」は結果
結果に繋がる過程、野球で言うところのフォームを自分の中で確立していくことが重要。
提案内容が9割
営業は、顧客の課題解決のための提案行為である。成約に結びつけるためには、顧客の懐具合を考慮しながら、顧客の5つの不安(不審、不要、不急、不適、不信)を解消していくことである。当然、顧客の不安、言葉にならない質問に対処するための真っ当な答えと立ち振る舞いが必要である。
不審:「そもそもあなたは誰なのか?」
私が何者で、コンタクトを取った理由、その分野の専門家であることの証明や実績、実際のお客様の声などを示すことが有効である。「〇〇に興味をお持ちのあなたに」と言うように、貢献できる可能性や話すメリット、相手への共感と配慮を示すことで、「この人は、利己的で自分のことだけ考えている」と思われるリスクを減らす。
不要:私にそれが必要な理由は?
顧客のもやもやとした課題とあなたの提案がどう結びつくのかを示す。
不急:必要なのはわかった。なぜ今買うべきか?
「必要かもしれないが、今ではない」という断りは営業につきものである。なぜ後ではなく、今買うことが有利なのかを顧客に考えてもらうために、あらかじめ何パターンか、今買うべき理由についての説明を考えておく。
不適:なぜそれが私にぴったりなのか?
あなたの提案を買い、お金を払っても、抱えているもやもやの半分くらいしか解決できないので有れば、買ってもこの先ずっと心残りは続く。私、または当社にぴったりの提案だと理解してもらう。
不信:あなた(および会社)は私の課題解決に必死か?覚悟はあるか?
いくら相手にとって、ぴったりの提案でも、その遂行にあたって、少しでもやる気を疑われる行為は致命的である。それらは当然、危険兆候として受け止められる。特に保険のように、契約から事故発生まで、などの長期的関係では、営業が突如辞めるなど、サポートを途中で放棄されては、顧客はやるせなさしか残らない。
上手くいく人とそうでない人の違い
上手くいく人は顧客を承認尊重し、心地よい時間を提供でき、役に立つ情報で感謝される人である。逆に、上手くいかない人は、話し始めた瞬間から「なぜあなたの話したいことに私が付き合わされるのか?」と思われている。そうなっては顧客の心のシャッターは閉じてしまう。同じ提案をしていても、一方は感謝されるのに、もう一方は…。
結論
営業の型を確立(野球で言うフォーム)。
実戦を積み重ね、顧客に臨機応変に対応する。
顧客から心地良い存在として感じてもらうために何ができるかを考える。